薬の治療における重大な問題の一つに、副作用の問題がありますが、莫大な医療費を要するだけでなく、患者のQOLを損ね、重篤なものでは生命をも脅かします。この副作用被害を最小限にとどめるためには、医薬品販売後の多様な使用例を収集し、安全性を監視することが重要です。
本システムでは、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開している「副作用が疑われる症例報告に関する情報『医薬品副作用データベース(JADER)』」並びに、米国食品医薬品局(FDA)が公開している『全世界の有害事象レポートデータ(FAERS)』を対象として
「薬剤 ―有害事象(副作用)―適応症」の関連性を示すスコア値を計算して登録しています。
有意性評価のための統計手法として計算するスコア値は世界主要レギュレーション機関(WHO・FDAなど4機関)と同じ方法を採用し4つのスコア値を表示しています。
また、年代別ヒストグラムやシグナル分布図、年齢別・性別による詳細統計解析機能、レポート一覧の閲覧機能も搭載しており、安全性監視ツールや解析ツールとして役立てて頂いております。
CzeekVのVとはVigilance(監視)を意味し、まさに安全性監視を意味しています。
製薬企業の分析・解析・研究者だけでなく、医療現場における医療専門家(医師・薬剤師)や医学・薬学系各専門分野の学術研究者、学生に利用していただいております。
■ 全世界の有害事象レポートデータを集積
FDAが全世界の症例報告レポートを集積したFAERSと、PMDAが日本国内の有害事象情報を集積したJADERを搭載しています。
それぞれ公開されたデータに対して重複削除やコーディングなどのキュレーションを施してデータを整理しています。
データ数の最新情報詳細については『レポートデータについて』をご参照ください。
■ 「薬剤‐有害事象‐適応症」の関係検索と統計解析
世界主要レギュレーション機関で用いる統計手法による有意性の評価
国別(※)、年齢別、性別等による詳細統計解析(※FAERSのみ)
■ 受託解析サービスによる個別案件の高度な統計解析
製薬会社、CRO、アカデミックの抱える個別案件に対するオーダーメイド解析
■ オーダーメイド計算機能
ユーザが設定するデータセットに合わせたスコア計算サービスの搭載”新機能”
当システムの開発は
国立大学法人京都大学大学院医学研究科(奥野恭史教授)との共同研究により
最新の統計解析技術を組み込み開発されております。
CzeekV Proは現在が完成形ではありません。
多くのユーザーの様々なニーズに応えるべく、機能の充実化を目指し、継続的に進化させていきたいと考えています。そのためにも情報発信をファーストステップとし、ユーザー皆さんのご意見・お考えを募り、フィードバックして、より良いシステムとなるように心がけて参りたいと存じます。
本サイトでは、
CzeekV Pro の機能紹介、活用事例などを紹介すると共に、薬剤疫学のベーシックな情報、医療データベースを用いた研究報告も発信していきたいと考えています。
CzeekV Proの詳細については システムのホームページからもご参照ください。
コチラ→ CzeekV Pro(https://pro.czeek.com/)