DB切替機能について
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前回のバージョンアップにてデータベース(DB)の切替機能が変わりました。
これまでは”タブ”による切替でしたが、
バージョンアップ後は、”切替用のボタンバナー”をクリックして、該当する薬剤候補を選択することでの
切替方式へと変わりました。
(トップページの切替方式は変わっていません)本稿では、本機能の説明とそうなった背景についてお伝えしたいと思います。
切替方法
JADERで検索し、シグナル等をチェックし、一通り確認した後に
「FAERSではどうだろう?」という視点で、
引き続き”データマイニング・シグナルディテクション”をされる方が多いかと思います。その場合は上図のように『FAERS』(への切替ボタン)をクリックすると、
FAERSにおける同系薬剤候補(主成分)を表示するポップアップが出てきますので、
その中から該当する薬剤を選択してください。(例)
JADERにて「肺サーファクタント」を検索し、シグナルディテクションの対象DBを
FAERSにまで拡大したい場合。上図のように、詳細情報ウィンドウの表示条件の横に「FAERS」への切り替えボタンがあります。
ここをクリックするとすぐ下に同系の候補薬剤(主成分)が表示されます。
複数候補がある場合もあります。
(例)ですと、FAERSでは、下記の2つが候補として表示されます。
・BOVACTANT
・肺サーファクタント(PULMONARY SURFACTANT NOS)「このうち、どちらを確認すべきでしょうか?」という質問を受けますが、
データマイニングやシグナルディテクション、安全性モニタリングを目的としているのであれば
「両方です」と回答しています。
”日本語があって(一致していて)、近しい”からというだけで
上記候補の「肺サーファクタント(PULMONARY SURFACTANT NOS)」のみをチェックすると、
「BOVACTANT」の有害事象報告を見逃すことになります。研究対象として設定した「(主)成分」があり、その成分のみを抽出したい場合は、
あるいは複数候補のうち一つのみを確認することもあるかと思います。
御利用する真の目的にあわせて解析範囲を決定することをお薦めします。背景
以前の形式(タブ)から、このような方式へ変更した背景・理由は様々ですが、
FAERSというデータベースを対象として
その報告様式(製薬企業・医療従事者等からのレポート)の報告項目や、
配布される(ダウンロードできる)生レポートのデータテーブル・データカラム等を
詳細に見つめるほど、現在の最新方式のほうが
生レポート(FAERS)を解析するに適切ではないかと考えた次第でもあり、
CzeekV開発当初からの「ユーザができるだけ生DBに近いものを利用できる」というコンセプトに
基づいた仕様変更の結果でもあります。また、医療データベースを対象としてコーディングするにあたり、
CzeekVで活用している薬剤辞書についても
JADER・FAERSの両方を(他医療DBも含めて)カバーできるものを活用しており、
この辞書によって実現できた仕様にもなっています。
(将来的には臨床治験から市販後調査領域までを幅広くとらえたうえで
コーディング用辞書は一貫性をもったうえで整備する必要があると考えてハーモナイズをしています)FAERSからJADERへ切り替える場合でも複数候補が出てくる場合もあります。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、
表示条件には薬剤のところ、JADERでは「一般名」と記載し、FAERSでは「主成分」としています。
冬休み中にユーザの方とお話をしていて
「(新版となって)色々と変わったよね、薬剤切替はなんで変えたの?」という質問を受けたので
本稿を改めて整理のうえ投稿しました。ちょっとしたことですが、
そのちょっとした仕様変更にいろんな背景があることを知って頂ければ幸いです。
例えば辞書の進化も研究に一助となります。
弊社では特に自発報告と他医療DBとの比較等研究に一役買っています。詳しくはお問い合わせください。
まとめ
●切替時にはDBの特性を思い出してください。
●薬剤辞書の進化も研究の幅を広げています。
●添付文書は日本のものです弊社自主研究については「薬剤疫学」の投稿も参考ください。
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